これまでの口琴グッズ
Koukin-related Goods of the Last Months |
|
 |
01. ハート型クッション / オーストリア
Cushion / Austria: “Internationales Maultrommel Festival ’98 - Molln”
[2003.10]
新シリーズ「今月の口琴グッズ」では、日本口琴協会代表・直川礼緒のコレクションより、世界の口琴関連グッズを、ほぼ毎月一回、ご紹介していく。
その記念すべき第1回は、口琴をモチーフとしたハート型クッション。400年以上の歴史をもつ、オーストリアの口琴製作の町モルンで開催された、第3回国際口琴大会のとき、会場で入手。
モルンには、かつては40軒以上の口琴工房があったが、現在では3軒の工房がしのぎを削る。このあたりで産する鉄の扱いとも深く関わる口琴製作の技法は、工房の後継者のみに伝承される秘密を伴う、家内工業の産物であった。現存する3軒の工房それぞれの方向性は全く異なる。楽器とはいえないほど低品質の口琴を、機械化・大量生産、世界中に手広く輸出するA工房。低品質のものも作るが、手作業で品質の良いものも作るB工房。そして、低品質のものの生産から一切手を引き、手作りの高品質のもののみ製作するC工房、といった具合だ。
このクッションを抱き締めながら眠りにつくと、時として楽しいだけではなく、人間模様渦巻く口琴の夢を見ることができる。横幅(レース部を含む)約280o、縦(同)約270o、厚さ約55o。
人物は、このクッションを手にご満悦の筆者(直川礼緒)。1998年6月25日、モルンにて。帽子も大会の会場で入手。photo by Makigami Ayako |
|
|
 |
02. バッジ / サハ
Pin / Sakha: “2nd International Jew’s Harp Congress ’91 - Yakutsk” [2003.11]
1991年6月19日(水)から27日(木)にかけて開催された、第2回国際口琴大会。場所は、ソ連、シベリアのヤクート-サハ共和国(当時。それ以前はヤクート自治共和国と呼ばれていた。)首都ヤクーツクを中心に、各地の会場で、共和国を挙げて行なわれた。サハの国民楽器である口琴ホムスをテーマとた、この国際的な催しは、多くの口琴関係者たちの人生を変えた。特に、各国で孤立していた口琴奏者たち、研究者、マニアたちが、世界中の同好の士の存在を知る最初の切っ掛けとなったのである。
国民楽器とするほど口琴を愛好する民族は、世界広しと言えども、サハ民族のみである。(ヤクートという民族名は、他称。自称は「サハ」。)鉄に対する信仰、厳しい寒さに暮らす人々と、春の訪れを表現する口琴音楽とのかかわりなど、様々な要因があって、このような世界でも珍しい現象がおこったのだと言えるだろうが、卓越した表現力と、驚異の演奏技術を伴う、生きたサハの口琴文化の存在が、世界に知られるようになった切っ掛けとなったものこの大会であった。
このときに作られたのが、ここにご紹介するバッジ。直径31mm。素材は、アルミ合金(と思われます。専門の方、御教示を。)大会のシンボルマークとなった、口琴と地球のデザイン。周りには、YAKUTSK・1991*VTOROI MEZHDUNARODNYI KONGRESS・VARGAN: TRADITSII I SOVREMENNOST(ヤクーツク1991*第二回国際口琴大会:伝統と同時代性)とキリル文字で表記されている。大会参加者に配られた他、会場でも売られていた。お値段1ルーブル、当時の1ルーブルは5円ほどであった。
この後、ソビエト連邦は体勢を変えロシア連邦となり、ヤクート-サハ共和国もサハ共和国と名前をあらためた。物価も、信じられないほど上昇した。それでも口琴を愛するサハの人々の心は変わることなく、いまでも静かに燃え続けている。 |
|
|
 |
03. 菓子 / サハ
Sweets / Sakha: Assorted Chocolates “Moya Yakutia” [2003.12]
東シベリア、サハ共和国土産に最適。チョコレート詰め合わせ、その名も「我がヤクーチヤ」はいかが? 厚紙のパッケージの蓋には、右側に大きく、ホムスを演奏する少女。その少女の衣装の胸には、スパンコールでホムスがデザインされている。よく見れば、頭飾りの中央にも口琴のデザイン。箱の表面左側には、エヴェン族のこども舞踊アンサンブルがフレームドラムを叩きながら、トナカイの角を表現した振りを決めている。背景の川は、レナ川だろう。箱全体の縁取りの模様は、サハ民族というよりはエヴェン風である。
1999年11月、サハ共和国(ヤクーチヤ)の首都ヤクーツクで入手。製造は、ノヴォシビルスクの製菓会社「Konditer」。「29 CEH 1999」とのスタンプがあるので、1999年9月29日製造だろう(賞味期限でなければの話しだが…)。内容は550gで、チョコレート自体は口琴のデザインではなく、表紙の絵にあるような、ごく普通のチョコが51個入っていた。箱の長辺は347mm、短辺は222mm。
事情通によれば、舞踊アンサンブルは、サハ共和国トンポンスキイ地区トポリーノエ村のエヴェン民族アンサンブル。ホムスを演奏しているのは、サハ人だが、名前は不明とのこと。
このチョコレート、期間限定商品だったのだろうか、このときの訪問以外、ついぞ見かけない。中身はおいしくいただき、箱のみ保存している。 |
|
|
 |
04. 人形 / 日本
Doll / Japan: “Jew’s Harp Collector” [2004.01]
もう6年も前になる。1998年1月22日?25日、世田谷のシアタートラムで、巻上公一作・演出・音楽により世界初の「口琴と人形の音楽劇」『ホムス?ぼくは頭をびょんびょんした』が上演された。このときに、淺見ちえによって作られたのがこのぬいぐるみ人形「口琴おたく(?)」。体中に口琴を貼りつけた姿は、「直川礼緒をイメージしている。」(淺見ちえ・談)
人形には、このほかにも、主要な登場人物として、「口琴の魔術師」(スイスの口琴演奏家アントン・ブリューヒン)、「鍛冶師」(朝比奈尚行<時々自動>)、「行商人」(知久寿焼<たま>)、「シャマン」(巻上公一)があり、それぞれの役の人物をイメージして作られていた。(「口琴おたく」も、直川の演劇上の「役」であったことはいうまでもない。)それから他にも、何体かの「群集」がいた。彼らは、舞台(巨大な頭蓋骨の上半分が舞台中央にでんと据えられていた)でも、薄闇の中をふらふらと漂い、幻想的なシーンを作り上げた。
終演後、人形たちは、それぞれの御主人ひきとられていったはずだが、彼らの消息は全く耳にしない。人間様のほうは、最低でも二年に一度くらいは会う機会が続いているので、今度顔をあわせたら、「分身」がどうなったか聞いてみようか。
身長約79p、肩幅約25p、スリーサイズは上から42-42-42。 |
|
|
 |
05. 口琴奏者像 / トゥヴァ
Sculpture / Tuva: agalmatolite khomus player [2004.02]
トゥヴァの特産品として、チョナル・ダシという、柔らかい石(日本の蝋石に相当する)の彫刻がある。駱駝や馬、ヤクといった動物たち、龍などの想像上の生き物、そして民族衣装の人物などをテーマとした、小さいものは2pから、大きいものは30p近くあるものまで、たくさんの彫刻家たちが腕を競っている。
写真の彫刻は1998年夏、ロシア連邦トゥヴァ共和国の首都クィズィルにて購入。特別注文品ではなく、様々な作品群の中に、この二人の音楽家がセットで展示・即売されていた。
奥の人物は、馬頭の装飾のついた2弦の擦弦楽器イギルを片手に、倍音唱法ホーメイを唸っている。
手前の人物は、楽器の形は明確には見えないのだが、どうやら金属口琴を演奏している風情。製作者もそのへんがあまり自信がなかったのか、底を返してみると、サインと一緒に、作品タイトルとして「ホムス」と彫ってあるので、少なくともハーモニカ奏者や、何かを食べている人物像ではない。(もう一体の方の底には何も彫ってない…。)
演奏者の特徴をうまくとらえた、素朴な作品。二人とも、高さ約41o、横幅は、ホーメイ唱者が約30o、口琴奏者の方が少し体格がよい上に、両ヒジを張っている分約40oと広い。
細く釣り上がった目、ユニークな髪型、片膝を立てた演奏姿勢、民族衣装…。口琴奏者が彫刻のテーマとなるほど、トゥヴァが口琴意識の高い国であることは、実にうれしい。 |
|
|
 |
06. 菓子 / 日本
Sweets / Japan: “Hokkaido Butter Candy” [2004.06]
最近北海道旅行の土産に、知人のSCさんからいただいた。堂々「北海道バター飴」である。不織布風(端がほつれるから、ホントの不織布では無さそう)の赤い袋の表に、鶴と鈴蘭、そしてアイヌ民族の男女。女性の方は、ムックリを演奏している。
演奏姿勢は全体として、ほぼ正しく描かれている(デザイナーのクレジットはない)。ただ、気になるのは、紐をもつ右手。親指と人差し指でつまんでいるように見えるが、このような持ち方では、かなり強く引っ張られるムックリの紐を保持できないのでは?
実は、同じデザインのバター飴は、10年以上前に北海道で入手している。ただし、商品名は、「北海道バター飴 酋長」。バーコードもないし、製造元?の製菓会社の、名前も住所も違う。さらに違いを挙げるなら、タグの裏の原材料欄にある、「砂糖、水飴、バター、食塩、バニリン、香料」のうち、新しい方にはバニリンがない。これってどんな原材料?(添加物??)それから、古い方が内容量270グラムに対して、新しい方は320グラムと大幅増量。賞味期限欄も新設されている。飴の見た目と味は、同じようだった気がするのだが…。赤い外袋の方は、裏面の「でっかいど北海道」というえらく大雑把な地図まで、デザインが全く同じ。多少線が太くなったかな、という程度の違いだ。
製造元が単に変わっただけなのか?それとも、いろいろな製菓会社が、同じ袋を使用しているのか?はたまた、表には出てこない製造元の飴を、いろいろな会社が、独自のブランド名で「取り扱う」システムなのか?深まる謎。北海道バター飴、なめてかかってはいけない。 |
|
|
 |
07. バッジ / サハ
Pin / Sakha: “1st All Soviet Jew’s Harp Conference ’88 - Yakutsk” [2004.07]
1988年3月31日から4月5日ににヤクーツクで開催された、第1回全ソ口琴会議のバッジである。1991年の第2回国際口琴大会にむけての、周到な準備過程として開催されたこの会議には、サハ共和国各地の演奏者、研究者はもちろん、アルタイ、バシコルトスタン、エストニア、ノヴォシビルスクといった、旧ソ連の各地から、口琴関係者が集まった。
開催年の88を口琴型にデザイン。左肩の建物は、ヤクーツクの町にある「砦」。もともとは、ヤクーツクを拓いたロシア人たちが、「原住民」たちから身を守るために建造したもの。今では、ヤクーツクの町を象徴するシンボルとなっており、最近火災で焼け落ちたが、すぐに(!)再建されたほど。
日本でも、19年以内の国際口琴大会誘致を目指し、その準備段階の国内大会をそろそろ催さねば。 |
|
|
 |
08.グリーティングカード / サハ
Greeting Card / Sakha “Egerdeliibit!” [2005.01]
サハのグリーティングカード。「エゲルデリービット!」はサハ語で「おめでとう!」。あらゆるお祝いのカードに使える優れものだ。
手放しでお目出たさを表現する少年。少女は、金属口琴ホムスを演奏して場を盛り上げる。サハでは、口琴はお目出たい楽器なのだ。 |
|
|
 |
09.口琴奏者像 / サハ
Sculpture / Sakha: khomus player on the back of an ox [2009.01]
「サハ人は雄牛の背で歌い手になる」というサハの諺がある。ゆっくりと揺れる雄牛に乗っていると、サハ人は歌をうたいたくなるのだという。
カナーエフKanaevによるマンモスの牙細工のこの作品は、明らかにこの諺と関連している。雄牛の背に乗るのは、3人の裸足のサハ人男性。大人が一人、子供二人。先頭の子供は手綱をとり、中央の男性は、口琴ホムスを演奏している。 |
|
|
 |
10. 音楽家名鑑 / インド
Book / India: Music Planner - Directory [2009.02]
インド帰りのKJ氏にお土産にいただいた、音楽プロデューサー必携の「ミュージック・プランナー」2009年版。なんと表紙に口琴モルシン。チェンナイ中央駅の列車の時刻表、インド各都市の電話コード、予定表つき。何よりも役に立つのが、楽器別音楽家名鑑。今の日本では考えられない、個人情報のオンパレード!! ちなみにモルシン奏者欄には22人の名が。ムリダンガム(両面太鼓)とモルシン両方出来る人が必要な場合は、4名の選択肢。さらに、ヴォーカルとカンジーラ、モルシンの出来る人が一人。ムリダンガムの311人(よりどりみどり!)に比べたら、まだまだ人口は少ないが、もう口琴奏者が見つからない、と嘆くことはない。
でも、南インドの人の名前って、おんなじのがたくさんいる上に、一人の人でもいろんなローマ字表記があって、訳わかんないすよね。だいたい楽器名にしてからが、目次ではmridangamなのに、本文中では堂々mrudangamだもんね。口琴もmorsingとmoharsingの二つの表記が混在しているし…。細かいことまで気にする人には向きません。 |
|
|
 |
11. ワイン / チリ
Wine / Chile: Anakena - Cabernet Sauvignon Rose [2011.11.]
先日、たまたま入ったスーパーで売っていた、チリの「口琴ワイン」、その名も「アナケナ カベルネ ソーヴィニヨン ロゼ」。見つけたときには、本当にびっくりした。なんでこんなものが?植物か何かのモチーフが、たまたま口琴に似ているのでは?
アナケナのワインは、その種類によって、先住民の岩絵などをモチーフにした様々なシンボルをラベルに使用しており、「カベルネ ソーヴィニヨン ロゼ」の場合は、口琴という訳だ。(ちなみに、「カベルネ
ソーヴィニヨン」は葡萄の種類。)
この口琴は、「南チリの先住民族、マプーチェ族の楽器トロンぺ」であることが、ビンの裏のラベルに書いてある。紛れもなく、「口琴ワイン」なのだ。南北アメリカの先住民である、インディオ、インディアンなどと呼ばれる人々は、伝統的に口琴を持たないが、ヨーロッパ人が持ち込んだものを、真似して現地で作るようになったものがわずかにある。
口琴イベントなどの関連グッズとして作られたアルコール飲料はこれまでにもあったが、一般に市販されているもので、これほど堂々とラベルに口琴が描かれているものは初めてだろう。
早速購入した1本は、11月13日、日本口琴協会定例会の第100回を祝って、参加者全員で乾杯。こんな機会以外に、一体いつ、誰が飲むのだろうか、このワイン。<直川礼緒> |
|
|


 |
12. 扇子 / 日本
Folding Fan / Japan: Geisai 2012 - Tokyo University of the Arts Autumn Festival [2012.9]
9月初旬のある金曜日、上野の東京藝術大学大学美術館で開催されていた「契丹 草原の王朝」展を見に行った。上野駅から藝大までの間にある、東京都美術館ではちょうど「真珠の耳飾りの少女」を展示していて、長蛇の列。まさか契丹展はそんなことはないだろう、と思って歩いていくと、なんだか異様な熱気の渦と交通規制が向こうから近づいてくる。巨大なカエル、箱に入った太った男など、謎の神輿というか山車というか…がやってくるのだ。何と、藝祭初日の神輿パレードに行き当たってしまったのだ。これはまずい日に来てしまった…。と思いつつも、美術館に入ってみると、「契丹展」、それほどの混雑ではない。助かった。まあ予想どおり、口琴関係の展示もなし。当然といえば当然だ。
大浦食堂で定食を食べ、せっかくの藝祭、一体どんな催しなんだろう、とまずは構内の巨大なポスターを眺めた。
人体と骸骨の2体が並び、その2体はいろいろな楽器や美術関係の道具で埋め尽くされているデザインだ。お、トンコリがあるではないか。、まさか口琴はないよね…口琴描いちゃったらもう藝大とか言ってられないでしょ…と見ていくと、なんとお!人体と骸骨、2体とも頭頂部に2本の口琴が描かれているではないか!!ハンガリーとオーストリア製の物だろうか。よく見ると、頭以外にも手や足など、何か所かに同じ口琴ペアが。ここまで口琴に目覚めていたとは。藝大をあなどるなかれ。
主催者のテントをのぞくと、ポスターやプログラム、和紙ファイル(和紙製のクリヤファイル状の物)など、同じモチーフの公式グッズ各種が。何という出会い。ゲットに走るほかないではないか。その中のひとつが、この扇子。口琴の描かれた扇子は、おそらく世界初ではないだろうか。
結局藝祭を見る時間はなくなり、上野公園を練り歩いて戻ってきた巨大神輿たちに別れを告げた。<直川礼緒> |
|
|
これまでの口琴グッズ 人形編
Koukin-related Goods of the Last Months "Doll" |
|
|
 |
13. 人形 / サハ共和国
Doll / Sakha Republic (Yakutia) [2014.01]
ここしばらくは、口琴を演奏する人物をモチーフにした、人形類をとりあげて行こうと思う。
まずは、ロシア連邦サハ共和国の、金属口琴ホムスを演奏する少女の人形。一見マトリョーシカのような、入れ子人形にも見えるが、ただの木のかたまりに絵付けをほどこした、素朴なもの。ずっしりと重い。
黄色い夏の民族衣装を着て、銀の頭飾りと胸飾りをつけ、小首をかしげて、左手でホムスを演奏している、目の細い三等身のサハの女の子。お下げに編んだ髪には、白樺の枝を挿し、足元には赤い花が描かれている。おそらく、サハの国花サルダーナ(百合の一種)だろう。
高さ約120mm。<直川礼緒> |
|
|
 |
14. 人形 / バシコルトスタン共和国
Doll / Bashkortostan Republic [2014.02]
前回のサハに続いて今回は、アジアとヨーロッパを分ける、ウラル山脈のふもと、ロシア連邦バシコルトスタン共和国の、金属口琴クムィズを演奏する少女の人形。土を焼き、彩色してある。
ピンクの民族衣装の上に、緑色の上着。赤と金の被り物をつけている。
後ろは、バシコルト(バシキール)人の国民楽器クライを吹く少年。クライは、クライという名の傘状植物の中空の茎を利用した、前歯に挟んで吹く笛である。
クムィズは女性が多く演奏するが、男性の演奏者も少なくない。これに対してクライは、女性が演奏することは全くない。
箱に書いてあることが正しいとすれば、中国製。いったいどこで作っているのだろうか。色を塗っている人は、口琴だと知って色付けしているのだろうか?
高さ約125mm。<直川礼緒> |
|
|
 |
15. 人形 / サハ共和国
Doll / Sakha Republic [2014.03]
ふたたびサハ。口琴を国民楽器とするだけあって、人形の種類も半端ではない。
今回は、マトリョーシカタイプの入れ子人形。もともとロシアのお土産として人気のマトリョーシカも、サハ人の手にかかるとこのように変身する。
暖かそうな伝統衣装ソンと帽子ヂャバカに身を包み、胸には銀の飾りイリン
ケビヘルを下げている、5人の女性。口琴を手に持っているのは、何故か一番大きい一人だけ。
高さ約77mm。<直川礼緒>
|
|
|
 |
16. 人形 / サハ共和国
Doll / Sakha Republic [2014.05]
またまたサハ。いったいどのくらいサハには口琴人形があるのでしょう。
今回は、口琴ホムスを演奏する、男性の人形。瀬戸物である。サハの民族衣装であるコートを着て、頭には耳のようなデザインの毛皮の帽子。腰には、馬の尻尾で作った、夏には蚊を、冬には雪をはらう、払子状のデイビールを下げている。このデイビールは、「魔を払う」意味も持ち、家の玄関などに下げられていることも多い。
頬をピンクに染めて、少々猫背気味に、一心に口琴を演奏する姿がいい。
鶴のマークの「クィタルィク社」製。高さ約193mm。<直川礼緒>
|
|
|
 |
17. 人形 / サハ共和国
Doll / Sakha Republic [2014.06]
今回は、口琴ホムスを演奏する、女性の土人形。少々色黒の女の子が、白い夏の衣装に身を包み、金色の口琴を演奏している。頭と胸には、ビーズ(?)の飾り。
頭の大きさからすると、かなり幼い女の子か。かといって幼児体形でもない。上を向いて、「私のホムス演奏を聴いて」とせがむ感じがよく出ている。
このような土産品は、10年前には殆ど見かけることがなかった。ここ数年の流行のようだ。
高さ約100mm。<直川礼緒> |
|
|
|
|
|
|
|
|